ゆうパックで果物を送る梱包方法|傷・つぶれを防ぐ詰め方

ゆうパックで果物を送る梱包方法 商品別の梱包方法
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「実家で採れた果物を家族へ送りたい」「桃や梨をゆうパックで送りたいけれど、途中で傷まないか心配」「普通のゆうパックとチルドゆうパック、どちらを使えばいい?」と迷うことがあります。

果物は、箱へ入れるだけでは安全に送れません。配送中の振動・落下・果物同士の接触・上からの荷重によって、見た目に傷がなくても打ち身やつぶれが起こることがあります。

基本は、発送に向く状態の果物を選ぶ → 1個ずつ守る → 箱底を緩衝する → 果物同士を接触させない → 隙間を固定する → 常温かチルドかを判断する、という順番です。

先に結論|果物をゆうパックで送る7ステップ

  1. 傷・割れ・過熟がない果物を選ぶ
  2. 果物の種類・熟度・季節から通常便かチルドかを判断する
  3. フルーツキャップ・食品用紙などで1個ずつ保護する
  4. ダンボール底面へ緩衝材を敷く
  5. 果物同士が触れないよう並べ、必要なら仕切る
  6. 側面・上面の隙間を軽く固定する
  7. 送り状へ具体的な品名を書き、受取日時を確認して発送する

この記事では、家庭菜園・実家からの仕送り・贈答など、国内で果物をゆうパック発送する場合を中心に解説します。

果物はゆうパックで送れる?

果物は、適切に梱包し、ゆうパックの規格内に収めれば発送できます。

2026年9月27日時点で、通常のゆうパックは縦・横・高さの3辺合計170cm以下、重さ25kgまでです。25kgを超え30kg以下は重量ゆうパックの対象になります。

日本郵便では「こわれもの」「なまもの」「逆さま厳禁」などの取扱注意シールも用意しています。桃・ぶどうなど傷みやすい果物を送る場合は、窓口で内容物を伝え、必要な取扱表示を確認すると分かりやすいでしょう。

「なまもの」シールを貼っても冷蔵輸送になるわけではありません。
温度管理が必要な場合は、通常ゆうパックではなくチルドゆうパックを選びます。

ゆうパックそのものの箱・袋・サイズ・発送方法については「ゆうパックの梱包方法|箱・袋の使い分けと発送前の注意点」で詳しく解説しています。

通常ゆうパックとチルドゆうパックの違い

果物発送で迷いやすいのが、「普通のゆうパックでいいのか、チルドにすべきか」です。

項目 通常ゆうパック チルドゆうパック
温度管理 なし 冷蔵温度帯0〜10℃
最大サイズ 170サイズ 150サイズ・最長辺100cm以下
重さ 25kgまで 25kgまで
予冷 不要 必要
差出場所 郵便局・取扱所・コンビニ等 チルド取扱郵便局の窓口
コンビニ差出 対応する取扱店なら可 不可
お届け日数 通常のゆうパック おおむね通常+1日程度

チルドゆうパックは、保冷が必要な荷物を0〜10℃の冷蔵温度帯で届けるサービスです。150サイズ以下・25kg以下で、横倒しできない荷物は高さ50cm以下という条件もあります。

また、発送前に荷物をあらかじめ冷やす予冷が必要です。予冷していないと、他の荷物の保冷温度へ影響するため、引き受けてもらえない場合があります。

果物はゆうパックかゆうパックチルドか フローチャート

果物だから全部チルド、ではない

「生鮮食品だから冷やした方が安全」と考えやすいですが、果物ごとに保存の向き・熟度・低温への適性が違います。

農林水産省の「くだものの選び方と保存方法」では、みかんは風通しのよい場所、りんごは冷暗所、梨とぶどうは冷蔵、桃は熟度と食べるタイミングを考えて冷蔵するなど、果物ごとに保存方法が異なることが示されています。

これは家庭での保存方法の目安であり、そのまま配送温度を指定するものではありません。ただ、果物の種類を見ずに一律でチルドへ入れるのではなく、一律0〜10℃の冷蔵温度帯がその果物に適しているかも含めて、品種・熟度・発送時期・生産者や購入店の保存案内を確認する判断材料になります。

果物 梱包で特に注意すること 温度の考え方
りんご 果実同士の衝突、底面からの衝撃 比較的送りやすい。季節・距離・保管状態を見て通常/チルドを判断
梨 打ち身、擦れ、軸による傷 農水省は冷蔵保存を案内。暑い時期や長距離ではチルドを検討
桃 押し傷、擦れ、過熟 熟度の影響が大きい。冷やしすぎを決めつけず、熟度と生産者案内を確認
ぶどう 脱粒、房つぶれ、果汁漏れ 農水省は購入後すぐ冷蔵を案内。輸送時も温度管理を検討しやすい
みかん・柑橘 下段の圧迫、蒸れ、腐敗果からの広がり 農水省は風通しのよい場所での保存を案内。通常便も候補
メロン・すいか 重量、転がり、底抜け 品種・熟度・販売元の保存案内を優先

迷ったときの考え方

常温で保存・流通されている果物を、涼しい時期に短距離で送るなら通常ゆうパックが候補です。冷蔵保管が推奨される果物、暑い時期、長距離配送などではチルドを検討します。チルドゆうパックの0〜10℃という温度帯が適するか不明な果物は、生産者・購入店の保存案内を確認してください。

発送前に果物の状態を確認する

梱包が完璧でも、すでに傷んでいる果物は配送中に悪化しやすくなります。箱詰め前に1個ずつ状態を確認してください。

  • 割れ・裂け・果汁漏れがない
  • 強い打ち身や黒ずみがない
  • カビや腐敗がない
  • 過熟して柔らかくなりすぎていない
  • 軸が他の果物へ刺さりそうな状態ではない
  • 表面が濡れている場合は水分を残したまま箱詰めしない

特に桃・ぶどう・さくらんぼなど柔らかい果物は、配送前の状態がそのまま到着時の品質へ影響します。

農林水産省の桃の輸送調査でも、荷傷みを考慮して硬めの果実を選ぶ・果実を箱の中で動かないよう固定するなどの対策が紹介されています。

果物の梱包に必要な資材

資材 用途
青果物用フルーツキャップ 果実表面の擦れ・軽い衝撃を減らす
食品用薄紙・ペーパー 果物同士の接触を防ぐ
仕切り・果物用トレー 1個ごとの位置を固定する
プチプチ・緩衝材 箱底・側面・上面の衝撃対策
紙緩衝材 外箱の余分な隙間を軽く固定する
専用果物箱・丈夫なダンボール 外圧・積み重ねから守る
板ダンボール 底面補強・段の仕切り
梱包用テープ 外箱の封かん

ヤマト運輸も果物発送について、底部を緩衝材で補強し、隙間を埋め、複数を一緒に梱包する場合は仕切りを使い、専用箱がある果物は専用箱を使うよう案内しています。

新聞紙や一般の緩衝材を果物へ直接密着させるより、果物に直接触れる部分は青果用・食品用の資材を使うと扱いやすいです。
新聞紙などは箱底・外側の緩衝用途として使うと分かりやすくなります。

果物をゆうパックで送る基本の8手順

ゆうパックで果物を送る8手順

1.傷・熟度を確認する

発送する果物を1個ずつ確認し、傷んだもの・割れたもの・柔らかくなりすぎたものを除きます。

贈答用だけでなく、自宅で採れた果物を家族へ送る場合でも同じです。傷んだ1個から果汁が出ると、隣の果物やダンボールまで濡らす原因になります。

2.通常ゆうパックかチルドか決める

果物の保存方法、熟度、気温、配送日数を確認します。チルドを使うなら、箱詰め後に冷やすのではなく、果物と梱包全体を発送まで適切に予冷します。

チルドゆうパックは通常便よりおおむね1日程度長くかかるため、単純に「早く届くからチルド」ではありません。

3.果物を1個ずつ保護する

りんご・梨・桃など丸い果物は、青果物用フルーツキャップをかぶせると、果実同士の擦れや軽い衝撃を減らせます。

桃など柔らかい果物は、キャップを強く押し込まず、果実表面へ圧力をかけないようにします。

ぶどうは房全体を強く包まず、房が箱の中で横滑りしないトレー・仕切りを使う方が安全です。

4.ダンボールの底を緩衝する

ダンボール底へプチプチ、紙緩衝材、果物用パッドなどを敷きます。

果物は重量があるため、配送中の落下・置き下ろしの衝撃が底面から伝わります。箱自体が薄い場合は板ダンボールも追加します。

特にメロン・すいか・大量のみかんなど重い荷物では、緩衝だけでなく底抜け対策も重要です。

5.果物同士をぶつけないよう並べる

箱へ詰めるときは、果物が直接ぶつからないように並べます。

専用トレーや仕切りがある場合は活用し、りんご・梨などを複数入れる場合も、配送中に横へ転がらないよう位置を決めます。

軸が尖っている果物は、隣の果物へ軸が当たらない向きにします。

6.柔らかい果物を無理に重ねない

桃・ぶどう・さくらんぼなどは、上段の重さだけでも押し傷が発生することがあります。

柔らかい果物は1段を基本にし、専用トレーや段ごとの仕切りがない状態で無理に重ねない方が安全です。

農研機構のイチゴ輸送研究でも、果実同士・果実と容器の接触による押し傷や擦れが品質低下の要因になることが示されています。

7.側面・上面の隙間を軽く固定する

箱を軽く動かし、果物やトレーが横へ移動する部分へ緩衝材を追加します。

ただし、果物が動かないようにするために、上から緩衝材を強く押し込んではいけません。

「固定する」と「押しつぶす」は別です。

理想は、箱を軽く揺らしても果物の位置が大きく変わらず、ふたを閉めても果物へ圧力がかからない状態です。

隙間材の入れ方は「梱包の隙間の埋め方|箱の中で荷物を動かさない固定方法」も参考にしてください。

8.封かんして送り状を書く

箱を閉じ、底面と上面を梱包用テープでしっかり封かんします。

送り状の品名は「果物」だけでも内容は伝わりますが、「りんご」「桃」「ぶどう」など具体的に書くと、中身を判断しやすくなります。

窓口では果物を入れていることを伝え、「なまもの」「こわれもの」「逆さま厳禁」など必要な取扱表示を確認してください。

送り状の品名について詳しくは「送り状の品名の書き方|「雑貨」ではなく具体的に書く理由と例」で解説しています。

箱の中は「底・果物・隙間・上面」で守る

果物の梱包 解説図

果物発送では、プチプチを何重にも巻くより、箱全体の構造を作る方が重要です。

  1. 底:置き下ろし・落下の衝撃を吸収する
  2. 果物:1個ずつ表面を保護する
  3. 果物の間:直接ぶつからないよう仕切る
  4. 側面:横滑りを止める
  5. 上面:ふたとの接触を防ぐが、押さえ付けない

農林水産省の桃輸送試験でも、フルーツキャップやマット類を使い、果実が箱の中で動かないよう固定することで荷傷みが減ることが報告されています。

果物とあわせて野菜も送る場合は、葉物の乾燥や押しつぶれ、重い根菜の配置など、野菜ならではの注意点があります。種類別の包み方と、常温・冷蔵を選ぶ判断はこちらで確認できます。

りんごは1個ずつ保護して転がらないようにする

りんごは桃ほど柔らかくありませんが、重量があり、箱の中で転がると果実同士が強くぶつかります。

1個ずつフルーツキャップや食品用紙で保護し、トレーや仕切りで位置を固定します。箱底にも緩衝材を敷きます。

農林水産省は家庭での保存方法として、りんごは風通しのよい冷暗所、冷蔵する場合は乾燥を防ぐためポリ袋へ入れる方法を案内しています。発送時は季節・距離・もともとの保管状態を踏まえて通常便かチルドかを判断します。

梨は軸と打ち身に注意する

梨は見た目以上に打ち身が残りやすいため、果実同士の接触を避けます。

フルーツキャップを使い、軸が隣の梨へ当たらない向きに置きます。トレーや仕切りがある専用箱を使えるなら優先します。

農林水産省では、梨は追熟しない果物として早めに食べ、家庭では冷蔵保存する方法を案内しています。暑い時期や遠方へ送る場合は、チルドゆうパックも検討しやすい果物です。

桃は押さえ付けず、できるだけ1段で送る

桃は果物の中でも特に衝撃・圧力へ注意したい品目です。

フルーツキャップや桃用トレーを使い、基本は1段で配置します。上から緩衝材を詰め込んだり、ふたで桃を押さえ付けたりしないでください。

農林水産省の輸送調査では、ウレタンマット・エアーマット・フルーツキャップを使って桃を箱内で動かないよう固定すると荷傷みが低減したと報告されています。

桃は熟度によって扱いが大きく変わります。柔らかく熟しすぎた桃は発送を避け、温度管理も生産者・購入店の案内を優先してください。

ぶどうは房を圧迫せず脱粒を防ぐ

ぶどうは、粒同士を強く押し付けるとつぶれ、配送中の振動で粒が房から外れる「脱粒」も起こります。

房が入るトレーや専用箱を使い、横滑りしないよう固定します。房の上から強く押さえず、複数房を詰める場合は仕切りを使います。

農林水産省は家庭での保存では、ぶどうを購入後すぐ冷蔵庫へ入れ、鮮度保持に役立つブルームを残すため洗わずに保存する方法を案内しています。

みかんは下段の圧迫と傷んだ果実の混入を防ぐ

みかんはまとめて箱詰めしやすい一方、大量に重ねると下段へ荷重がかかります。

発送前に傷んだみかんを取り除き、箱へ入れすぎないことが重要です。大きな空間がある場合だけ軽く隙間を固定します。

農林水産省は、みかんをヘタを下にし、風通しのよい場所で保存する方法を案内しています。暑い時期や配送距離が長い場合を除けば、通常ゆうパックも候補になります。

メロン・すいかは重量と転がりを止める

メロン・すいかなど大型の果物は、柔らかさよりも重量・転がり・箱底への荷重が大きな問題になります。

果物用の専用箱や成形トレーがあるなら優先し、底面へ厚めのパッドを入れます。箱の中で球状の果物が転がらないよう側面も固定してください。

一般の薄いダンボールへ重い果物を入れる場合は、底面を板ダンボールで補強し、テープも十分に貼ります。

柔らかい果物は専用トレーを優先する

いちご・さくらんぼなど、果実同士が触れるだけでも傷みやすい果物は、個人が新聞紙やプチプチだけで再現する梱包より、果物専用トレー・パック・箱を使う方が安全です。

農研機構のイチゴ輸送研究では、果実の動きを抑える専用容器によって、押し傷・擦れなどの物理的傷害を大きく減らせることが示されています。

柔らかい果物ほど、「柔らかい緩衝材で包む」だけではなく「果実を決まった位置から動かさない」ことが重要です。

チルドゆうパックを使うときの注意点

  • 発送前に予冷する
  • 0〜10℃の冷蔵温度帯がその果物に適するか確認する
  • 150サイズ以下・最長辺100cm以下・25kg以下にする
  • 横倒しできない場合は高さ50cm以下にする
  • チルド取扱郵便局へ持ち込む
  • コンビニからは差し出せない
  • 通常ゆうパックよりおおむね1日程度長くかかることを見込む
  • 保冷剤を果物へ直接当てて凍らせない
チルドゆうパックは冷凍サービスではありません。
現在の保管温度帯は0〜10℃です。冷凍保存が必要な食品を送るサービスとしては使えません。

ヤマト運輸の冷蔵・冷凍サービスと比較したい場合は「クール宅急便の送り方|予冷・梱包・発送までの7手順」も参考にしてください。

発送日は「早く届く日」と「受け取れる日」を合わせる

果物は、梱包だけでなく配送時間も品質に影響します。

発送前に日本郵便のお届け日数を確認し、受取人が在宅できる日・時間帯へ合わせます。ゆうパックでは配達日や時間帯を指定できます。

特に桃・ぶどう・梨などは、不在で持ち戻りになって翌日以降へ延びることを避けたいところです。

週末や連休、台風・大雪など配送遅延が予想される時期は、急いで発送するより日程をずらす判断も必要です。

果物をゆうパックで送るときのよくある質問

桃はゆうパックで送れますか?

送れますが、桃は押し傷・擦れが起こりやすいため、硬すぎず柔らかすぎない状態を選び、フルーツキャップや専用トレーで1個ずつ固定します。熟しすぎた桃の発送は避けた方が安全です。

チルドゆうパックはコンビニから送れますか?

送れません。日本郵便は、コンビニにはチルドゆうパック用の保冷施設がないため差し出せないと案内しています。チルドゆうパックを取り扱う郵便局の窓口を利用します。

フルーツキャップを使えば隙間埋めは不要ですか?

不要にはなりません。フルーツキャップは果実表面の擦れや軽い衝撃を減らす資材で、箱全体の横滑りまでは止められません。箱底・果物同士・側面・上面まで含めて固定します。

まとめ

ゆうパックで果物を送るときは、発送に向く果物を選ぶ → 1個ずつ保護する → 底を緩衝する → 果物同士を接触させない → 箱の中で動かないよう固定するのが基本です。

参考:日本郵便「ゆうパック」、日本郵便「チルドゆうパック」、日本郵便「コンビニでチルドゆうパックを差し出すことができますか?」、日本郵便「ゆうパック・ゆうパケット・ゆうメールご利用案内」、ヤマト運輸「野菜・果物や生鮮食品は送れますか?」、農林水産省「くだものの選び方と保存方法」、農林水産省「農林水産物・食品輸出の手引き 第5編 もも」、農研機構「輸送中の果実の傷みを大幅に軽減できるイチゴ包装容器を開発」(2026年9月27日確認)