「冷蔵品や冷凍品を送りたいけれど、普通に箱へ入れてクール宅急便で出せばいいの?」と迷うことがあります。
クール宅急便は、荷物をその場で冷やしたり凍らせたりするサービスではありません。
発送前に自分で十分に予冷し、その温度を保った状態で輸送してもらうサービスです。
先に送り方をまとめると
- 商品の保存条件を確認し、冷蔵・冷凍を選ぶ
- 発送直前まで十分に予冷する
- 袋へ入れて汁漏れ・水濡れを防ぐ
- ダンボールまたは発泡スチロールへ梱包する
- 120サイズ・15kg以内か確認する
- 具体的な品名を書き、冷蔵・冷凍を指定する
- ヤマト運輸の営業所へ持ち込むか、集荷を依頼する
この記事では、ヤマト運輸の公式情報をもとに、初めてでも迷いにくい順番でクール宅急便の送り方を解説します。
クール宅急便は冷蔵と冷凍の2種類
クール宅急便には、荷物の保存条件に合わせて2つの温度帯があります。
| タイプ | 輸送時の温度帯 | 予冷の目安 |
|---|---|---|
| 冷蔵 | 0~10℃ | 10℃以下で6時間以上 |
| 冷凍 | -15℃以下 | -15℃以下で12時間以上 |
「冷たい状態で届けばよい」という感覚だけで選ばず、商品の表示やメーカー・販売元が示している保存温度に合わせます。
たとえば「要冷蔵」の食品なら冷蔵タイプ、「要冷凍」の食品なら冷凍タイプが基本です。
クール宅急便の送り方7手順

1.冷蔵・冷凍のどちらで送るか決める
最初に、送りたい商品の保存条件を確認します。
クール宅急便は冷蔵0~10℃、冷凍-15℃以下の2種類です。食品のパッケージに「要冷蔵」「要冷凍」などの表示がある場合は、その条件を優先してください。
温度変化に特に弱い商品は、クール宅急便の温度帯で適切に送れるか、販売元やヤマト運輸へ確認してから発送します。
2.発送直前までしっかり予冷する
クール宅急便で最も重要なのが予冷です。
- 冷蔵品:10℃以下で6時間以上
- 冷凍品:-15℃以下で12時間以上
ヤマト運輸は、梱包する前にこの時間を目安として十分に冷やし、発送直前まで冷やした状態を保つよう案内しています。
常温の商品を箱へ入れてから「配送中に冷えるだろう」と考えるのはNGです。
3.袋へ入れて汁漏れ・水濡れを防ぐ
予冷した商品は、ビニール袋やポリ袋などへ入れ、水分が外へ漏れない状態にします。
肉・魚・惣菜など汁が出る可能性がある物は、袋の口をしっかり閉じます。容器入りの商品も、ふたが外れたり液体が漏れたりしないか確認してください。
袋を使った水濡れ・液漏れ対策の基本は「防水梱包のやり方」でも解説しています。
4.ダンボールまたは発泡スチロールへ梱包する
外装にはダンボールを使用できます。箱の中で商品が動かないよう、必要に応じて緩衝材を入れて固定します。
発泡スチロールも使用できますが、注意点があります。発泡スチロールは外からの冷気を通しにくいため、箱の中へ保冷剤などを入れて温度調整する必要があります。
つまり、「発泡スチロールに入れれば、それだけでクール宅急便の冷気が中まで届く」という考え方ではありません。
発泡スチロールの特徴や使い方は「発泡スチロールの梱包での使い方」も参考にしてください。
保冷剤は必ず必要?
ヤマト運輸は、発泡スチロールを使う場合は外部の冷気が入りにくいため、保冷剤などで温度を調整するよう案内しています。ダンボール梱包については、すべての荷物に保冷剤を必須とはしていません。商品の性質と外装に合わせて判断します。
5.120サイズ・15kg以内か確認する
クール宅急便は、通常の宅急便より取り扱い上限が小さく、3辺合計120cm以内、重さ15kg以内です。
| サイズ | 3辺合計 | 重量上限 |
|---|---|---|
| 60サイズ | 60cmまで | 2kgまで |
| 80サイズ | 80cmまで | 5kgまで |
| 100サイズ | 100cmまで | 10kgまで |
| 120サイズ | 120cmまで | 15kgまで |
梱包してから大きさが増えることもあるため、本体ではなく梱包後の箱を測ります。測り方は「宅配便サイズの測り方」を参考にしてください。
6.送り状には具体的な品名を書く
送り状には「食品」「冷凍品」だけではなく、中身が分かる具体的な品名を書きます。
たとえば、次のように記載します。
- 冷凍牛肉
- 冷蔵チーズ
- 生鮮魚介類
- 冷凍ケーキ
ヤマト運輸は、具体的な品名がない場合、内容物を特定できず配送できなかったり、遅延につながったりする場合があると案内しています。
発送手続きでは、荷物に合わせて冷蔵または冷凍タイプを指定します。
7.営業所へ持ち込むか集荷を依頼する
梱包が終わったら、ヤマト運輸の営業所へ持ち込むか、セールスドライバーの集荷を依頼します。
営業所へ持ち込む場合も、商品は発送直前まで冷やしておき、できるだけ保冷状態を崩さず持ち込みます。
荷物を自宅から動かしにくい場合は、無理に持ち出さず集荷を利用するとよいでしょう。
クール宅急便の料金はいくら?
クール宅急便の料金は、通常の宅急便運賃+クール宅急便のオプション料金で決まります。
| サイズ | クール追加料金(税込) |
|---|---|
| 60サイズ | 275円 |
| 80サイズ | 330円 |
| 100サイズ | 440円 |
| 120サイズ | 715円 |
冷蔵タイプと冷凍タイプでオプション料金は同じです。
通常の宅急便運賃は発送元・届け先・サイズで変わるため、最終的な送料はヤマト運輸の公式料金検索で確認してください。
営業所へ持ち込むと通常の持込割が適用される場合がありますが、クール料金そのものには一部の送料割引が適用されない場合があります。利用する割引の条件も発送前に確認します。
ダンボールと発泡スチロールはどちらがいい?
どちらでもクール宅急便で発送できますが、性質が違います。
| 外装 | 特徴 | 注意点 |
|---|---|---|
| ダンボール | クール設備の冷気が伝わりやすく、一般的な梱包に使いやすい | 水分で弱くならないよう、商品を袋へ入れて漏れ対策する |
| 発泡スチロール | 断熱性が高く、外気の影響を受けにくい | クール設備の冷気も入りにくいため、保冷剤などで内部温度を調整する |
「冷蔵だから必ず発泡スチロール」というわけではありません。ヤマト運輸はダンボールでの発送も案内しています。
アイスクリームは通常の冷凍品と同じではない
アイスクリームは、クール宅急便の冷凍タイプが設定している温度より低い温度での管理が必要になるため、通常の冷凍食品より注意が必要です。
ヤマト運輸は、アイスクリームを送る場合は発泡スチロールを使用し、十分なドライアイスを入れるよう案内しています。
目安は、60サイズ・5L相当の発泡スチロール容器に対してドライアイス2kgです。また、発送前に営業所へ梱包方法や配達予定日を相談するよう案内されています。
送る前に確認したい注意点
- 予冷していない荷物は預けられない
- 120サイズまたは15kgを超える荷物はクール宅急便では送れない
- 責任限度額は荷物1個につき30万円まで
- 通常の宅急便で取り扱えない物は、クール宅急便でも送れない場合がある
- 温度変化に特に弱い商品は、クール宅急便の温度帯で適切か確認する
- コンビニ・取扱店・PUDOからは発送できない
- 沖縄行きなど航空輸送が必要な場合は、航空危険物を含む荷物を受け付けられないことがある
「食品だからクールにすれば全部送れる」というサービスではありません。商品そのものの配送可否も確認してください。
クール宅急便を送る前のチェックリスト
クール宅急便の送り方でよくある質問
クール宅急便はコンビニから送れますか?
送れません。クール宅急便は、ヤマト運輸の営業所への持ち込みか、セールスドライバーによる集荷を利用します。PUDOや取扱店からも発送できません。
冷やしていない荷物を持ち込んでも大丈夫ですか?
大丈夫ではありません。クール宅急便は荷物を冷やすサービスではなく、予冷した温度を保って輸送するサービスです。予冷していない荷物は預かれないとヤマト運輸が案内しています。
保冷剤は必ず入れますか?
外装によります。発泡スチロールは外部の冷気が入りにくいため、ヤマト運輸は保冷剤などで温度調整するよう案内しています。ダンボール梱包では、すべての荷物に保冷剤が必須という案内ではありません。
普通のダンボールでも送れますか?
送れます。商品を十分に予冷し、ビニール袋やポリ袋などで水分が漏れないようにしたうえで、ダンボールへ梱包できます。
冷蔵と冷凍はどちらが安いですか?
クール宅急便のオプション料金は冷蔵・冷凍で同じです。料金で選ぶのではなく、商品の保存条件に合う温度帯を選びます。
着払いでも送れますか?
クール宅急便は着払いにも対応しています。ただし、発送場所は営業所への持ち込みまたは集荷です。
アイスクリームも冷凍タイプで送れますか?
送る際は特別な準備が必要です。ヤマト運輸は、発泡スチロールを使い、60サイズ・5L相当ならドライアイス2kgを目安に入れ、営業所へ事前相談するよう案内しています。
まとめ
クール宅急便の送り方で最も大切なのは、十分に予冷した荷物を、温度を保てる状態でヤマト運輸へ引き渡すことです。
基本の流れは、保存条件確認 → 予冷 → 袋で漏れ対策 → 外箱へ梱包 → サイズ・重量確認 → 送り状記入 → 営業所持込または集荷です。
クール宅急便は120サイズ・15kgまでで、コンビニやPUDOからは発送できません。普通の宅急便と同じ感覚で準備すると受付場所や予冷で迷いやすいため、発送前に条件を確認しておきましょう。
参考:ヤマト運輸「クール宅急便」、ヤマト運輸「クール宅急便は、発送前に準備することはありますか?」、ヤマト運輸「冷凍・冷蔵の荷物を発泡スチロールに入れて送れますか?」、ヤマト運輸「アイスクリームを送る際の注意事項」、ヤマト運輸「魚介類・肉類の梱包方法」(2026年9月23日確認)


