「大きな荷物を送りたいけれど、どこが一番安い?」と調べても、料金表だけでは判断しにくいものです。
大型荷物は、梱包後の3辺合計・重さ・発送元と届け先によって使える配送サービスと送料が変わります。荷物の種類によっては、安い宅配便を探すより、梱包まで任せられる家財配送を選んだ方が現実的なこともあります。
先に結論
- まず梱包後の「縦+横+高さ」と重量を測る
- 170cm・25kg以内なら、ゆうパック・ヤマト運輸・佐川急便を比較する
- 170cm超~200cmなら、ヤマト運輸と佐川急便が主な候補
- 200cm超~260cmなら、佐川急便の飛脚ラージサイズ宅配便が候補
- 家具・大型家電など自分で梱包や積み下ろしが難しい物は、家財おまかせ便などを比較する
「大型荷物なら必ず○○が最安」という答えはありません。この記事では、各社の公式条件と料金を確認したうえで、自分の荷物で安い方法を見つける順番を整理します。
料金・条件は2026年9月23日に確認しています。日本郵便は2026年10月1日にゆうパック基本運賃の改定を予定しているため、料金比較では改定後の運賃も明記しています。実際の発送前には各社公式サイトで最新料金をご確認ください。
大型荷物は梱包後のサイズから調べる
送料を比べる前に、荷物を梱包した状態で縦・横・高さの3辺合計と重量を確認します。
本体だけを測って「160サイズに収まる」と考えていても、ダンボールや緩衝材を加えると170cmや180cmへ上がることがあります。大型荷物はサイズが1段階上がったときの料金差も大きいため、ここを先に確定させることが重要です。
測り方が分からない場合は「宅配便サイズの測り方」で、3辺合計と重量の考え方を確認してください。
大型荷物で使える主な配送方法
| 配送サービス | 主な上限 | 向いている荷物 |
|---|---|---|
| 日本郵便 ゆうパック | 3辺合計170cm・25kgまで | 170サイズ以内の一般的な大型荷物 |
| 日本郵便 重量ゆうパック | 3辺合計170cm・25kg超30kgまで | 170サイズ以内で重い荷物 |
| ヤマト運輸 宅急便 | 3辺合計200cm・30kgまで | 180・200サイズまでの荷物 |
| 佐川急便 飛脚宅配便 | 3辺合計160cm・30kgまで | 160サイズ以内の荷物 |
| 佐川急便 飛脚ラージサイズ宅配便 | 3辺合計260cm・50kgまで | 160サイズを超える大きな荷物 |
| アートセッティングデリバリー 家財おまかせ便 | 3辺合計450cm・実重量150kgまでなど | 家具・大型家電など梱包や搬出が難しい物 |
上限だけを見ると、一般的な宅配便では佐川急便の飛脚ラージサイズ宅配便が260cm・50kgまでと広く対応しています。ただし、利用できることと最安であることは別です。サイズ、重量、距離、割引を入れて比較します。
関東から関西へ送る料金を比較
「結局いくら違うのか」を分かりやすくするため、関東から関西へ大型荷物を1個送る場合の基本運賃を比べます。
比較条件は、重量25kg以下・割引なし・通常の元払いです。日本郵便だけは2026年10月1日から基本運賃が改定されるため、長く比較できるよう改定後の料金を掲載しています。
| 梱包後サイズ | ゆうパック | ヤマト宅急便 | 佐川急便 |
|---|---|---|---|
| 160サイズ | 3,130円 | 3,160円 | 2,570円 |
| 170サイズ | 4,500円 | 4,480円(180サイズ扱い) | 3,360円 |
| 180サイズ | 対象外 | 4,480円 | 3,660円 |
| 200サイズ | 対象外 | 5,410円 | 4,480円 |
| 220サイズ | 対象外 | 対象外 | 5,240円 |
| 240サイズ | 対象外 | 対象外 | 6,830円 |
| 260サイズ | 対象外 | 対象外 | 8,420円 |
料金例:関東発→関西着、2026年10月1日以降の日本郵便基本運賃、2026年9月23日時点のヤマト運輸・佐川急便通常運賃。重量25kg以下、持込割引等なし。地域・重量・支払方法・荷物条件で料金は変わります。
この条件では、160~260サイズの比較可能な範囲で佐川急便の料金が低くなっています。ただし、これは関東→関西・25kg以下という一例です。近距離、遠距離、重量、各社の割引によって結果は変わるため、「佐川が常に最安」とは考えないでください。
2026年9月30日までにゆうパックを使う場合
東京から近畿への現行基本運賃は、160サイズ2,610円、170サイズ3,750円です。2026年10月1日から基本運賃改定が予定されているため、発送日によって比較結果が変わります。
大型荷物を安く送る5つの手順
1.梱包してから3辺と重量を測る
最初に配送会社を決めるのではなく、先に安全な梱包を完成させます。その状態で3辺合計と重量を測り、利用できるサービスを絞ります。
たとえば梱包後が198cmなら200サイズですが、205cmならヤマト宅急便の上限を超えます。数cmの違いで候補そのものが変わるため、本体サイズだけで見積もらないようにします。
2.安全に1サイズ下げられないか確認する
外箱だけが大きすぎる場合は、荷物を守れる範囲で箱を調整すると送料を下げられることがあります。
特に160・170・180・200サイズなどの境目付近では、数cm縮めるだけで料金区分が変わる場合があります。「ダンボールを小さくする方法」のように、余分な高さを詰める方法もあります。
ただし、商品へ箱を密着させすぎたり、角の緩衝をなくしたりしてまで小さくするのは逆効果です。
3.上限に合う配送会社だけを比較する
梱包後サイズが分かれば、比較先を絞れます。
- 170cm以内・25kg以内:日本郵便、ヤマト運輸、佐川急便
- 170cm超~200cm以内・30kg以内:ヤマト運輸、佐川急便
- 200cm超~260cm以内・50kg以内:主に佐川急便
- 260cm超、非常に重い、1人で持てない家具・家電:家財配送やチャーター便を検討
比較対象を先に絞ると、使えないサービスの料金を延々と調べずに済みます。
4.持込・アプリ割引まで含めて計算する
基本運賃だけでなく、利用できる割引も確認します。
2026年9月23日時点で、ヤマト運輸は通常の持込割が1個100円、条件を満たすクロネコメンバーズの営業所持込では150円の割引があります。デジタル送り状による60円引きなども用意されています。
佐川急便は営業所・サービスセンター・取次店への持ち込みで、原則1個100円減額されます。日本郵便のゆうパックスマホ割は、現行で基本運賃から1個180円引きです。
5.最後に公式料金で再確認する
料金改定、離島の中継料、荷物の種類による例外、重量によるサイズ繰り上げなどがあります。発送直前に、実際の発地・着地・サイズ・重量を各社の公式料金検索へ入れて比較してください。
とくに「料金比較記事で一番安かったから」という理由だけで配送会社を決めるのは危険です。大型荷物ほど条件差が大きくなります。
ヤマトは200サイズ・30kgまで送れる
ヤマト運輸の宅急便は、3辺合計200cm以内、重さ30kg以内が上限です。
ただし、料金区分は3辺合計だけでは決まりません。ヤマト運輸は大きさと実重量を比較して、大きい方のサイズを適用します。
たとえば3辺合計が160cm以内でも、25kgを超えると160サイズではなく180サイズの扱いになります。
また、1辺の長さは170cmまで、上下を逆さまにできないなど輸送状態に決まりがある荷物は1辺100cmまでという条件があります。細長い荷物や天地指定のある大型品は、3辺合計だけで判断しないようにします。
佐川は260サイズ・50kgまで対応する
佐川急便は、3辺合計160cm以内・30kg以内を飛脚宅配便、それを超えて3辺合計260cm以内・50kgまでを飛脚ラージサイズ宅配便として扱います。
そのため、一般的な宅配便の上限を超える180・200・220・240・260サイズを送りたいときは有力な比較先です。
ただし、30kgを超える荷物は重量区分も料金に影響します。また、飛脚ラージサイズ宅配便では、大型家具など1人で集配車両へ積み下ろしできない荷物は預かれない場合があります。
細長い荷物には長尺物の例外もある
佐川急便では、一般的な260cm上限を超えていても、長尺物の条件を満たす荷物は260サイズ運賃を適用できる場合があります。
公式の長尺物条件は、最長辺600cmまで・短い2辺の合計90cmまで・重量30kgまで・3辺合計600cmまでです。
釣竿など非常に細長い荷物では候補になりますが、短い2辺の合計が90cmを超えると長尺物には該当しません。事前に営業所へ確認すると確実です。
家具・家電は家財配送も比較する
冷蔵庫、洗濯機、ベッド、ソファなどは、「宅配便に入るサイズか」だけでなく、自分で安全に梱包・搬出できるかも重要です。
アートセッティングデリバリーの「家財おまかせ便」は、スタッフが集荷先で梱包し、配送先で開梱・設置し、梱包材も回収するサービスです。
取り扱い基準は、3辺合計450cm以下、最長辺250cm以下、天地が定められた物は高さ200cm以下、実重量150kg以下などです。100kgを超える場合は別途作業料金がかかります。
公式料金例では、東京→大阪の場合、単身用冷蔵庫(Cランク)が9,400円、シングルベッド(Eランク)が20,930円です。
宅配便より金額が高く見えても、梱包・搬出・搬入・開梱・設置まで含まれるため、単純に送料だけでは比較できません。大きな家具を無理に自分で梱包するより、作業込みの総額で判断します。
分解すれば家財便が安くなるとは限りません。
家財おまかせ便では、食器棚や和タンスなど「1つの商品として使用し、分解できる物」は、原則として使用時のサイズで査定します。宅配便のように、分解して小箱にすれば必ずサイズが下がるという考え方ではありません。
箱がない大型荷物は外装も工夫する
大きな商品では、ちょうどよいダンボールが見つからないことがあります。
長物や家具など、普通の箱へ入りにくい物では巻きダンボールを使って外側を保護する方法があります。使い方は「巻きダンボールの使い方」で解説しています。
ただし、配送会社によって荷姿の条件があるため、「包めば何でも送れる」わけではありません。形状が特殊な荷物は、梱包前に利用予定の配送会社へ受付可否を確認してください。
安さだけで選ばない方がいい大型荷物
次のような荷物は、基本運賃の安さだけで決めず、梱包・補償・搬出条件まで確認します。
- テレビやモニターなど大きく割れやすい物
- 冷蔵庫・洗濯機など重量のある家電
- 自転車や楽器など形状が特殊な物
- 高額品
- 1人で持ち上げられない家具
- 上下を逆さまにできない物
- バッテリーや液体など配送条件がある物
安い配送方法を選んでも、受付不可で持ち帰ることになったり、梱包不足で破損したりすれば、結果的に負担が大きくなります。
大型荷物を送る前のチェックリスト
大型荷物の送料でよくある質問
大型荷物はどこが一番安いですか?
一律の最安業者はありません。梱包後のサイズ、重量、発着地、割引で変わります。この記事の関東→関西・25kg以下という比較例では佐川急便が低くなりましたが、条件が変われば結果も変わります。
200サイズを超える荷物はどう送ればいいですか?
3辺合計260cm以内・50kg以内であれば、佐川急便の飛脚ラージサイズ宅配便が候補です。家具・大型家電など1人で積み下ろしできない荷物は、家財おまかせ便などの家財配送も比較してください。
170サイズならゆうパックとヤマトのどちらが安いですか?
発送地域と届け先によって変わります。また、ヤマト運輸には170サイズ区分がないため、3辺合計が160cmを超えて170cm以内なら180サイズ扱いになります。日本郵便は170サイズがあります。実際の発着地を入れて公式料金を比較してください。
荷物を2個に分けた方が安くなりますか?
安くなる場合もあれば、2個分の送料で高くなる場合もあります。分解できる物なら、1個の大型便と2個の通常便の合計を比較します。ただし、分解によって破損しやすくなる物や、組み立てに専門知識が必要な物は無理に分けないでください。
集荷より持ち込みの方が安いですか?
持込割引がある配送会社では安くなる場合があります。ただし大型荷物では、安全に運べることが前提です。車に積めない、1人で持てない、破損しやすいといった場合は、割引額より安全を優先して集荷を利用してください。
フリマアプリの大型配送も同じ料金ですか?
同じではありません。メルカリなどのプラットフォームには独自の配送サービス・料金があるため、フリマ取引で送る場合はアプリ内の最新送料も比較してください。この記事の料金表は、配送会社へ個人が直接依頼する場合の基本運賃を中心に比較しています。
まとめ
大型荷物を安く送るには、最初から配送会社を決めるのではなく、梱包後サイズと重量を確定してから、利用できるサービスだけを比較するのが近道です。
- 170cm以内なら、日本郵便・ヤマト運輸・佐川急便を比較
- 170cm超~200cmなら、ヤマト運輸と佐川急便を比較
- 200cm超~260cmなら、佐川急便をまず確認
- 家具・大型家電で自力梱包が難しければ、家財配送を比較
- 送料を下げるなら、緩衝材ではなく余分な外箱サイズを見直す
- 最後は発地・着地・重量を入れて公式料金を確認する
大型荷物は数cm、数kgの違いで料金や利用可否が変わります。「どこが安いか」を調べる前に、まず正確に測ることから始めてください。
参考:日本郵便「ゆうパック」、日本郵便「ゆうパックおよびゆうパケットの基本運賃などの改定」、ヤマト運輸「宅急便の上限・下限サイズ」、ヤマト運輸「宅急便運賃一覧表」、佐川急便「飛脚宅配便」、佐川急便「関東からの料金表」、佐川急便「運賃計算時のご注意」、アートセッティングデリバリー「家財おまかせ便」(2026年9月23日確認)


