梱包用紙の種類と選び方|包む・隙間埋め・表面保護で選ぶ方法

梱包用紙の種類と選び方 梱包道具・資材
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「梱包に使う茶色い紙の名前は?」
「箱の隙間を埋める紙と、商品を包む薄い紙は同じ?」と迷うことがありませんか。

梱包に使う紙は1種類ではありません。丈夫に包む、箱の隙間を埋める、商品表面の擦れを防ぐ、見栄えを整える、湿気や油を防ぐなど、目的によって向いている紙が変わります。

「梱包用紙」は日常的には梱包に使う紙の総称として使われますが、紙業界では「包装用紙」という分類があり、クラフト紙・純白ロール紙・グラシン紙など多くの種類があります。

先に結論|目的から紙を選ぶ

  • 丈夫に包みたい:クラフト紙
  • 箱の隙間を埋めたい:更紙・ボーガスペーパー
  • 衣類・バッグなどの表面をやさしく守りたい:薄葉紙
  • 白く清潔感のある包装にしたい:純白ロール紙
  • 半透明で滑らかに包みたい:グラシン紙
  • 水分・湿気・油への耐性が必要:用途に合った加工紙・ラミネート紙

この記事では、紙の名前を覚えるだけでなく、「今の荷物には何を使えばいいか」を判断できるよう、用途別に整理します。

梱包用紙は「包む・埋める・守る」で選ぶ

梱包用の紙の選び方
目的 向いている紙 主な使い方
丈夫に包む クラフト紙 箱・製品の外側を包む、表面保護、軽い隙間埋め
隙間を埋める 更紙・ボーガスペーパー くしゃくしゃに丸めて箱内固定
表面をやさしく守る 薄葉紙 衣類・バッグ・靴・雑貨のインナー包装
白くきれいに包む 純白ロール紙 一般包装、敷紙、インナー包装
滑らかに薄く包む グラシン紙 ラッピング、表面保護、対応品では食品用途
湿気・水分へ強くする ラミネート紙・機能紙 防湿・耐水・耐油など用途別

同じ紙でも、厚さ・原料・表面加工によって強度や用途が変わります。商品名だけでなく、メーカーの商品仕様まで確認してください。

包装用紙とは?「梱包用紙」との違い

日本印刷産業連合会は「包装用紙」を、包装に用いられる紙の総称として説明しています。強度や品質だけでなく、装飾性を持たせる紙も含まれます。

日本製紙連合会も、包装用紙は商品を包んで運ぶ紙で、袋・手提げ袋・封筒など幅広く使われ、強度と耐久性が求められるとしています。

一方、「梱包用紙」は通販や資材販売で広く使われる言い方で、包装紙だけでなく、箱の隙間へ入れる緩衝紙や商品を保護する薄紙まで含めて探されることが多い言葉です。

この記事での「梱包用紙」

商品を包む紙、箱内の隙間を埋める紙、商品表面を保護する紙をまとめて「梱包用紙」として扱います。

クラフト紙|丈夫に包む基本の梱包用紙

「梱包に使う茶色い紙」と聞いて最初に候補になるのがクラフト紙です。

日本印刷産業連合会は、クラフト紙をクラフトパルプを原料にした強度の大きい紙とし、重袋用・軽包装用など主に包装用途へ使われると説明しています。

日本製紙でも、クラフト紙は強度に優れ、封筒・重袋・手提げ袋・一般包装・産業用途などに使われています。

クラフト紙が向く場面

  • 箱や商品を外側から包む
  • 本・箱物・雑貨の表面を擦れから守る
  • 大きな品物の簡易包装
  • 封筒・袋を作る
  • 厚手なら比較的重量のある物を包む
  • 薄手なら軽い隙間埋めにも使う

未晒クラフト紙は茶色、半晒クラフト紙はやや明るい茶色、晒クラフト紙は白系です。日本製紙の包装用クラフト紙でも、50~120g/㎡など複数の坪量が用意されています。

クラフト紙だけで壊れ物の衝撃対策を完成させないでください。
紙で包むことは擦れ・軽い衝撃対策にはなりますが、割れ物や精密機器ではプチプチ・フォームなどの緩衝材を併用します。

更紙・ボーガスペーパー|隙間埋めに強い

箱の隙間を埋める目的なら、更紙・ざら紙・ボーガスペーパーなどの紙緩衝材が使いやすくなります。

アスクルはボーガスペーパーを、再生紙から作られた紙製緩衝材として説明しています。新聞紙に近い見た目ですが印刷がなく、丸めて箱の隙間へ入れることで商品移動を防ぎます。

「ボーガスペーパー」は、更紙などの原紙を緩衝材用途に裁断・製品化したものとして販売されることが多く、販売店によって「ざら紙」「更紙」「紙緩衝材」など名称が異なる場合があります。

隙間埋めの使い方

  1. 紙を固く握りつぶさず、空気を含ませるように丸める
  2. 箱底へ必要量を敷く
  3. 荷物を入れる
  4. 側面の隙間へ丸めた紙を入れる。詰め過ぎて商品を圧迫しないようにする
  5. 上部も必要な分だけ補う
  6. 箱を軽く動かし、荷物が大きく動かないか確認する

箱内固定を詳しく確認したい場合は「梱包の隙間の埋め方|箱の中で荷物を動かさない固定方法」も参考にしてください。

紙の役割 断面図

薄葉紙|衣類・バッグをやさしく表面保護

薄葉紙は、新品の衣類・バッグ・靴などを包んでいる、柔らかく薄い紙です。「インナーラップ」「チューライス」などと呼ばれることもあります。

シモジマは、薄葉紙の主な用途として商品保護・緩衝・ラッピングを挙げています。柔らかいため、形が複雑な商品にも沿わせやすいのが特徴です。

薄葉紙が向く物

  • 衣類
  • バッグ・財布
  • 靴
  • アクセサリー・雑貨
  • 箱入り商品のインナー包装
  • 見栄えを整えたいフリマ・通販発送

ただし薄葉紙は非常に薄く、強い衝撃を吸収する材料ではありません。商品表面の擦れを抑える紙として考え、壊れ物では別の緩衝材を使います。

なお、薄葉紙の中には食品へ直接触れさせられない製品もあります。食品用途では「薄葉紙だから大丈夫」と判断せず、製品ごとの表示を確認してください。

純白ロール紙|白く清潔感のある包装向け

純白ロール紙は、白く、片面を平滑に仕上げた包装用紙です。

日本製紙の純白ロール紙「白銀」は、漂白パルプを使った片艶クラフト紙で、一般包装紙・小袋・加工品などに使われています。

専門店では、Yシャツの中敷き、花の包装、敷紙などにも使われています。

純白ロール紙が向く場面

  • 白く清潔感のある包装にしたい
  • アパレル・服飾雑貨のインナー包装
  • 商品を包みながら見栄えも整えたい
  • クラフト色より白い包装を使いたい

クラフト紙ほど「丈夫さ」を前面に出すより、包装+見た目を両立したいときに検討しやすい紙です。

グラシン紙|半透明で滑らかな薄い包装紙

グラシン紙は、半透明で表面が滑らかな高密度の薄い紙です。

日本製紙は、グラシン紙をバージンパルプ100%の原紙を高密度に仕上げた半透明の薄葉紙とし、包装・加工品に使う製品を展開しています。

商品保護・ラッピング・紙製品のカバーなど、透け感を生かして中身を見せながら包みたい場面に向きます。

食品用途は製品ごとに確認

日本製紙の白色グラシンには食品用途対応品があります。一方、すべてのグラシン紙・薄葉紙が食品へ直接触れられるとは限りません。食品を包む場合は、購入する製品の「食品対応」表示を確認してください。

加工紙・ラミネート紙|防湿・耐水など機能を足す

普通の紙は水分に弱いため、湿気・水分・油などへの耐性が必要な場合は、コーティングやラミネート加工をした機能紙を使います。

日本印刷産業連合会も、包装用紙には防湿性・ヒートシール性・光沢性・耐薬品性などを付与するため、貼り合わせやコーティングを施す場合があると説明しています。

例えば、クラフト紙へポリエチレンをラミネートした製品には、普通のクラフト紙より耐水・防湿性を持たせたものがあります。

紙だけで完全防水になるとは考えないでください。
水濡れすると困る商品は、OPP袋・ポリ袋などで一次防水したうえで、紙を外側の包装・緩衝に使う方が確実です。

水濡れ対策はこちらで詳しく解説しています。

6種類の梱包用紙を比較

紙 得意な役割 強み 弱点・注意
クラフト紙 包む 比較的丈夫で汎用性が高い 単独では強い衝撃吸収はできない
更紙・ボーガスペーパー 隙間埋め 丸めてかさを出しやすい 見栄え・耐水性は弱い
薄葉紙 表面保護 柔らかく商品へ沿いやすい 薄く、衝撃保護力は小さい
純白ロール紙 包装・見栄え 白く清潔感を出しやすい 用途により厚さ選びが必要
グラシン紙 薄い包装 半透明・滑らか 食品対応は製品ごとに確認
加工紙・ラミネート紙 防湿・耐水等 用途に合わせた機能を付与 加工内容・廃棄方法を確認

坪量(g/㎡)は紙選びの目安になる

梱包用紙を探すと「50g/㎡」「70g/㎡」などの数字が出てきます。これは坪量です。

日本製紙は坪量を、紙・板紙の一定面積あたりの重量として説明しています。単位はg/㎡で、1㎡の紙が何gあるかを表します。

一般的には、同じ種類の紙なら坪量が大きい方が紙量が多く、しっかりした紙を選ぶ目安になります。ただし、坪量=紙厚そのものではありません。原料・圧縮・表面加工などでも厚さやコシが変わるため、商品仕様の「厚み」「用途」も一緒に確認します。

選び方の目安 向く用途
薄め インナー包装、ラッピング、表面保護
標準 一般的な商品包装、雑貨・箱物を包む
厚め 破れにくさを重視した包装、比較的大きい荷物

シモジマの梱包紙では、35~50g/㎡を薄め、50~60g/㎡を標準、60~70g/㎡を厚めとして案内しています。ただし、これは同社商品群での選び方の目安なので、紙種が変われば同じ数字でも感触は変わります。

ロール紙と平判は作業量で選ぶ

梱包用紙は、ロール状と1枚ずつ切られた平判で売られています。

形状 向く場面 メリット 注意点
ロール 大型品、長い物、大量発送 必要な長さで切れる 保管場所・カット作業が必要
平判 小物、同じサイズの商品、少量発送 すぐ使えて作業しやすい 商品サイズによって余り・不足が出る

家庭のフリマ発送で数点だけ包むなら平判、EC・業務発送で大きさが違う商品を連続して包むならロールが使いやすくなります。

家庭で少量の梱包用紙や厚紙をそろえる場合は、商品ごとの寸法・入数・用途も確認してください。100均で探す際は、100均の梱包資材一覧|ダイソー・セリアでそろえる発送用品と選び方も参考になります。

紙だけで衝撃対策できるとは限らない

梱包用紙は便利ですが、すべての紙が「緩衝材」ではありません。紙で包むだけでは外装強度も補えないため、荷物に合う箱や袋を使います。

薄葉紙・純白ロール紙・グラシン紙は、商品表面の保護や包装には向きますが、落下時の強い衝撃を吸収する目的には不十分です。

紙以外のプチプチ・エアークッション・フォームなども含めて選びたい場合はこちらを参考にしてください。

新聞紙・コピー用紙で代用できる?

新聞紙

新聞紙は、家庭で箱の隙間を埋めたり、食器などを包んだりする簡易的な紙緩衝材として使えます。

ただし印刷インクの色移り、湿気、見た目の問題があります。見栄えが必要な商品には、汚れた再利用紙を使わないでください。白い布・革・本などへ直接触れさせず、必要なら袋や無地紙を一枚挟みます。

コピー用紙

コピー用紙も、小さな商品の仕切りや一時的な表面保護には使えます。

一方で、一般的なA4コピー用紙は梱包専用品ではなく、サイズも小さく、隙間埋めでは多くの枚数が必要です。継続的に発送するなら、クラフト紙・ボーガスペーパーなど用途に合った資材の方が作業しやすくなります。

食品へ使う紙は「食品対応」を確認する

「紙だから食品へ直接触れても大丈夫」とは限りません。

例えば、シモジマは一部の薄葉紙について食品へ直接触れる用途には使えないと案内しています。一方、日本製紙の白色グラシンには食品用途対応製品があります。

紙の種類だけで食品対応を判断しないでください。
食品・菓子・青果などへ直接触れる場合は、購入する製品に食品用途の表示があるか、メーカー仕様を確認します。

梱包用紙の選び方5ステップ

  1. 紙の役割を決める:包む・隙間埋め・表面保護・見栄え・機能付与
  2. 荷物の弱点を確認する:擦れ・衝撃・水濡れ・型崩れなど
  3. 紙種を選ぶ:クラフト・ボーガス・薄葉・純白・グラシン等
  4. 坪量・サイズ・形状を決める:薄さ、強度、ロールか平判か
  5. 紙だけで足りない保護を追加する:防水袋・プチプチ・箱内固定など

梱包用紙でよくある質問

白い包装紙を使いたい場合は?

純白ロール紙、晒クラフト紙、白い薄葉紙などがあります。丈夫さを優先するなら晒クラフト、見栄えやインナー包装なら純白ロール・薄葉紙など、目的から選びます。

まとめ

梱包用紙は、包む・隙間を埋める・表面を守るなど、必要な役割から選びましょう。紙で足りない衝撃・水濡れ・外装の保護は、緩衝材・袋・箱で補います。

参考:日本印刷産業連合会「包装用紙」、日本印刷産業連合会「クラフト紙」、日本製紙連合会「用語集」、日本製紙グループ「包装用紙 詳細検索」、日本製紙グループ「薄い紙」、日本製紙グループ「純白ロール紙 白銀」、日本製紙グループ「白色グラシン」、アスクル「紙の緩衝材の種類と選び方」、アスクル「ボーガスペーパーとは?」、シモジマ「薄葉紙とは?」、シモジマ「梱包紙の使い方とサイズの選び方」、きたみNet「紙系緩衝材(包装紙)」(2026年9月27日確認)