ダンボールは、箱そのものが丈夫でもテープの貼り方が弱いと底抜けや開封につながることがあります。
特に本・食器・金属部品など重さが出やすい荷物では、中央の合わせ目だけを1本留めるより、底面へかかる力を意識して補強することが大切です。
この記事では、I字貼り・十字貼り・H貼りを中心に、荷物に合わせた使い分けを解説します。
この記事でわかること
- I字貼り・十字貼り・H貼りの違い
- 軽い荷物・重い荷物での使い分け
- 底抜けを防ぎやすいテープの貼り方
- ふた・底面へ貼るときのコツ
- 避けたいNGな閉じ方
ダンボールのテープ貼りは「重さ」と「目的」で決める
代表的な貼り方は、次の3つです。
| 貼り方 | 特徴 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| I字貼り | 中央の合わせ目を1本のテープで留める | 軽い荷物、短時間の保管、一般的な上面封かん |
| 十字貼り | I字貼りに対して直角方向へもう1本貼る | 重さがある荷物、底面中央を補強したい場合 |
| H貼り | 中央の合わせ目と両端をふさぐ | 隙間を減らしたい場合、上面の封かん、軽量物の密閉性を高めたい場合 |
ヤマト運輸は、十字貼りについて「もっとも圧力のかかる中心部が補強され、大抵の荷物に耐えられる」と案内しています。
H貼りについても、左右と中央をテープで留めることで箱の強度が増し、破損防止に役立つとしています。
一方、ダンボールワンは、底面中央の補強という目的では十字貼りを推奨し、H貼りは中央への補強が十字貼りほど直接的ではないと説明しています。
つまり、「底抜け対策」と「隙間をふさぐこと」は分けて考えると使い分けやすくなります。
I字貼り|軽い荷物の基本
I字貼りは、ダンボールの長辺側のふたが合わさる中央線に沿って、1本のテープをまっすぐ貼る方法です。

I字貼りの手順
- 左右のふたをきれいに合わせる
- 中央の合わせ目に沿ってテープをまっすぐ貼る
- 箱の端を越えて側面までテープを折り返す
- 手で押さえて、箱へしっかり密着させる
ダンボールワンでは、OPPテープを貼る際、左右のふたへ均等にテープがかかるよう中央へまっすぐ貼り、角の折り返し部分で十分な接着面を確保することを案内しています。
OPP・クラフト・布テープのどれを使うか迷う場合は、梱包テープの種類と使い分けも確認してください。
十字貼り|底抜け対策の基本
十字貼りは、I字貼りをしたあと、そのテープと直角にもう1本貼って「十」の形にする方法です。
ヤマト運輸、ダンボールワンのいずれも、底面中央へかかる力を補強する方法として十字貼りを案内しています。本、食器、缶、工具など重量が出やすい荷物では、底面の基本として使いやすい貼り方です。
十字貼りの手順
- まず中央の合わせ目をI字貼りする
- 箱の短辺方向へ、中央を横切るようにテープを1本貼る
- テープの両端を側面まで回して密着させる
- 箱を軽く持ち上げ、底面がたわまないか確認する
重い荷物では、箱のサイズや材質自体が弱すぎないかも確認してください。
箱選びは「ダンボールの選び方|サイズ・厚み・強度を荷物別にわかりやすく解説」で詳しく解説しています。
H貼り|端の隙間までふさぐ
H貼りは、中央の合わせ目に1本貼り、さらに両端のふたの境目を横方向のテープでふさぐ方法です。上から見るとアルファベットの「H」のように見えます。
ASKULは、H貼りについて、長辺の合わせ目と短辺側の両端をふさぐことで隙間を減らし、虫やほこりなどの侵入を防ぎやすいと説明しています。
衣類や食品など、軽量で隙間をできるだけ減らしたい荷物に向くとしています。
一方で、底面の中心を直接補強する力は十字貼りの方が分かりやすいため、重量物の底抜け対策だけを目的にするなら、まず十字貼りを優先すると考えやすくなります。
H貼りの手順
- 中央の合わせ目をI字貼りする
- 片側の端を横方向のテープでふさぐ
- 反対側の端も同じようにふさぐ
- 角や端が浮いていないか確認する
重い荷物はどこまで補強すればいい?
重量物では、テープを増やせば無制限に強くなるわけではありません。箱自体の材質や大きさ、荷物の重心、湿気なども強度に影響します。
| 荷物 | 底面の貼り方の目安 | 補足 |
|---|---|---|
| 衣類・ぬいぐるみなど軽量物 | I字貼りまたはH貼り | 外装が開かないことを優先 |
| 本・CD・日用品 | 十字貼り | 中央部を補強し、箱内の偏りも防ぐ |
| 食器・缶・工具など重い物 | 十字貼り+必要に応じ追加補強 | 箱の耐荷重や材質も確認 |
| 家電・機械部品など特に重量がある物 | 十字・米字など強い補強を検討 | テープだけでなく強い箱を使う |
ASKULは、十字貼りへ斜め方向のテープを追加する「米字貼り」を、家電製品や機械部品など重量物向けの方法として紹介しています。
ただし、重量物ではテープの本数だけでなく、箱の耐荷重やダンボールの厚み・材質まで合わせて確認することが重要です。
テープは箱の端までしっかり折り返す
中央だけに短くテープを貼ると、箱の端から剥がれやすくなることがあります。
ダンボールワンは、幅50mmのOPPテープなら、箱の角から側面へ折り返す長さも50mm以上を目安として案内しています。テープを左右どちらかへ偏らせず、ふたの合わせ目の中央へまっすぐ貼ることもポイントです。

ふたを交互に差し込む閉じ方は避ける
ダンボールの4枚のふたを交互に重ねて、テープなしで閉じる方法を見かけることがあります。
しかし、発送用の梱包ではおすすめできません。
ダンボールワンは、底ふたを重ねて閉じるだけでテープを貼らない方法をNG例として挙げています。
荷物の重心が偏ると底面が外れる可能性があるため、発送時は適切にテープで封かんします。
ダンボールのテープ貼りで避けたいNG例
- 重量物をI字貼り1本だけで発送する
- 底ふたを交互に差し込んだだけでテープを使わない
- テープが合わせ目の片側だけに偏っている
- 側面への折り返しが短すぎる
- ほこりや水分が付いた箱へそのまま貼る
- 箱が大きく膨らんでいるのに、テープで無理に閉じる
- 弱った箱をテープだけで補強して重量物を入れる
- 荷物が片側へ偏ったまま封かんする
発送前チェックリスト
梱包が終わったら、発送前に荷物のサイズも確認しましょう。宅配便のサイズ区分や測り方は「宅配便サイズの測り方」で詳しく解説しています。
ダンボールのテープ貼りでよくある質問
普通の荷物ならI字貼りだけで大丈夫ですか?
軽量で箱自体に十分な強度があり、底面へ大きな荷重がかからない荷物ならI字貼りで対応できる場合があります。
ただし、本や食器など重さが出る荷物は十字貼りで底面中央を補強する方が安心です。
H貼りと十字貼りはどちらが強いですか?
目的が異なります。
十字貼りは底面中央を直接補強しやすく、重量物の底抜け対策に向きます。
H貼りは中央と両端を封かんするため、隙間をふさぎやすい貼り方です。
重量物なら十字貼りを基本に、必要に応じて追加補強を考えます。
テープを何本も貼れば弱い箱でも大丈夫ですか?
テープだけでは箱本体の弱さを補いきれません。
湿気で柔らかくなった箱、薄すぎる箱、傷んだ再利用箱などは、重量物を入れる前に箱そのものを交換する方が安全です。
上面も十字貼りにした方がいいですか?
上面は荷物の飛び出し防止と封かんが主目的です。
通常は中央の合わせ目を確実に留め、必要に応じて十字やH貼りで追加補強します。
箱が膨らんでいる場合はテープを増やすより、内容物や箱サイズを見直してください。
まとめ
ダンボールのテープ貼りは、軽い荷物ならI字貼り、底面中央を補強したい重い荷物なら十字貼り、端の隙間までふさぎたい場合はH貼りと考えると使い分けやすくなります。
ただし、重量物の安全性はテープだけでは決まりません。箱の強度、荷物の重心、隙間の固定まで含めて確認し、発送前に底面がたわんでいないかチェックしましょう。
参考:ヤマト運輸「荷物の梱包方法の基本」、ダンボールワン「底抜けしない!プロが教える段ボールへのテープの貼り方」、ダンボールワン「ダンボール箱の耐久性を知りたい」、ASKUL「段ボールの底抜けを防ぐガムテープの正しい貼り方」(2026年9月18日確認)



