レコードの梱包方法|LP・EPを反りやジャケット傷から守る発送手順

レコードの梱包方法 商品別の梱包方法

レコードを発送するときは、プチプチで包むだけでは十分ではありません。

盤の擦れや反り、ジャケットの角潰れ、輸送中の「シームスプリット(ジャケットの縁が盤に押されて裂けること)」を防ぐため、面で補強して箱の中で動かさないことが重要です。

特にLPはジャケットが約31cm角あり、薄いわりに面積が大きいため、曲げや角への衝撃を受けやすい形です。この記事では、LPを中心に、EPや複数枚を送る場合まで具体的に解説します。

この記事でわかること

  • レコード発送に必要な梱包資材
  • LP1枚を安全に梱包する手順
  • 盤をジャケットから外して送る理由
  • EP・複数枚を送るときの注意点
  • 反り・角潰れ・水濡れを防ぐポイント

レコードの梱包で防ぎたい5つのこと

  • ジャケットの縁裂け:輸送中に盤がジャケット内で動き、縁へ繰り返し当たるのを防ぐ
  • 曲げ・反り:薄い外装だけで送り、他の荷物から面方向の圧力を受けるのを防ぐ
  • 角潰れ:LPジャケットの四隅へ衝撃が集中するのを防ぐ
  • 盤面の擦れ・傷:盤を裸で扱ったり、梱包材と直接こすれたりするのを防ぐ
  • 水濡れ:雨や外箱の濡れから盤・紙ジャケットを守る

FedExのレコード発送ガイドでは、盤をジャケットから外して保護スリーブへ入れ、ジャケットとともに厚紙で挟み、レコード用メーラーまたはサイズの合う段ボールへ入れて隙間を埋める方法を案内しています。

Shopifyのガイドでも、開封済みレコードは盤をジャケットから外して保護することで、輸送中の擦れやジャケットの縁裂けを防ぎやすくするとしています。

梱包全体の基本は「梱包の基本|水濡れ・破損・飛び出しを防ぐ方法」も参考にしてください。

レコードの梱包に必要な資材

資材 用途
インナースリーブ 盤面の擦れ・ほこり付着を防ぐ
アウタースリーブ・OPP袋 ジャケットと盤をまとめ、水濡れ・擦れを防ぐ
厚紙・ダンボール板 両面から挟み、曲げや面方向の圧力を受けにくくする
プチプチ 角や表面への衝撃をやわらげる
レコード発送用箱・ダンボール 外圧から全体を守る
紙・エアー緩衝材 外箱の隙間を埋めて中身の移動を防ぐ
梱包用テープ 外箱を確実に封かんする

レコード専用の発送箱があれば使いやすいですが、専用箱がなくても、ジャケットより大きい板状の補強材で両面を守り、その状態が無理なく入る丈夫なダンボールを使えば梱包できます。

箱を選ぶときは「ダンボールの選び方」も参考にしてください。

LPレコード1枚の基本的な梱包手順

開封済みのLPを1枚送る場合は、盤を保護する → ジャケットと分ける → 防水する → 面で補強する → 外箱で固定するの順で考えると分かりやすくなります。

1.盤とジャケットの状態を確認する

梱包前に、盤の傷・反り、ジャケットの角潰れ・縁裂け・汚れなどを確認します。

フリマや個人売買で送る場合は、発送前の状態が分かる写真を残しておくと確認しやすくなります。

2.開封済みなら盤をジャケットから取り出す

輸送中に盤をジャケットへ入れたままにすると、揺れや衝撃で盤の縁がジャケット内側へ当たり続け、縁が裂ける原因になります。

FedExも、シームスプリットを防ぐため盤をジャケットから外す方法を案内しています。

未開封・シュリンク包装されたレコードを、発送のためだけに開封する必要はありません。未開封状態を保ちたい商品はそのまま外側から防水・面補強し、ジャケットの四隅と曲げを重点的に守ります。

3.盤をインナースリーブへ入れる

盤は清潔なインナースリーブへ入れます。盤面を裸のままプチプチや厚紙へ触れさせないようにします。

元の内袋が傷んでいる場合は、盤を傷付けにくい清潔なスリーブへ入れ替える方法もあります。

4.盤とジャケットを一緒にアウタースリーブへ入れる

インナースリーブへ入れた盤を、ジャケットの外側に重ねてアウタースリーブや大きめのOPP袋へ入れます。

これで盤とジャケットを別々にしつつ、ひとまとまりにできます。

袋の開口部は折り返すかテープで閉じます。ただし、テープの粘着面がジャケットや盤へ直接触れないようにしてください。

5.厚紙・ダンボール板で両面を挟む

レコード全体より一回り大きい厚紙やダンボール板を2枚用意し、袋に入れたレコードを両側から挟みます。

板が小さすぎてジャケットの角が出ていると、角だけが衝撃を受けるため、四隅まで覆えるサイズにします。

プチプチは衝撃対策には役立ちますが、柔らかい素材だけでは曲げへの補強が不足します。レコードでは「プチプチで包む」だけでなく「硬い板で面を守る」ことが重要です。

6.専用箱またはサイズの合うダンボールへ入れる

レコード用メーラー、または補強したレコードが無理なく入るダンボールへ収めます。外箱が大きすぎる場合は、底・側面・上部へ紙やエアー緩衝材を入れ、箱の中で滑らないようにします。

ヤマト運輸も、ダンボール内に隙間を残すと輸送中に中身同士がぶつかる可能性があるため、新聞紙やエアキャップなどで隙間を埋めるよう案内しています。

7.箱を閉じて確実に封かんする

箱を軽く動かして、中でレコードが大きく移動しないことを確認してからテープで閉じます。

箱の継ぎ目が開きやすい場合は、H貼りなどで補強します。貼り方は「ダンボールのテープの貼り方」も参考にしてください。

EP・7インチレコードを送る場合

EP・7インチ盤も、基本はLPと同じです。

盤をスリーブで守り、ジャケットより大きい厚紙で両面を補強し、防水して外装へ入れます。

ただし、LP用の大きな箱へEPを1枚だけ入れると内部で動きやすくなります。EPのサイズに合う小さめの外装を使うか、補強材と隙間埋めで位置を固定してください。

EPレコードの梱包方法

複数枚のレコードをまとめて送る方法

複数枚を送る場合は、1枚だけのときより重量が増え、下側のジャケットへ圧力がかかりやすくなります。大量に重ねて1つの薄いメーラーへ押し込むのは避けます。

複数枚のレコードを梱包する手順

1.各レコードを個別に保護する

盤はインナースリーブ、ジャケットはアウタースリーブなどで保護します。

開封済みのレコードは、盤をジャケット外へ出しておくと縁裂けを防ぎやすくなります。

2.サイズをそろえて重ねる

LPとEPなど大きさの違うレコードをそのまま重ねると、一部へ力が集中します。

サイズが違うものを同梱するときは仕切りや補強板を使い、段差部分へ荷重が集中しないようにします。

3.束の両面を板状の資材で補強する

一番外側のジャケットへ直接圧力がかからないよう、束の上下を厚紙やダンボール板で挟みます。

角まで覆える大きさを使います。

4.重量に耐えられる箱へ入れる

枚数が増えるとレコードは重くなるため、薄い箱・使い古して強度が落ちた箱は避けます。

レコード専門店の宅配買取では、専用の梱包キットを用意している例もあります。大量発送では専用箱を使うのも選択肢です。

5.隙間を埋め、箱の中で動かないようにする

箱を持ち上げて軽く動かし、束が滑る場合は側面や上部へ緩衝材を足します。ただし、ジャケットを押しつぶすほど強く詰め込まないようにします。

専用レコード箱と代用ダンボールの違い

外装 向いている場面 注意点
レコード専用メーラー LP1枚〜少数枚 対応枚数・厚みに合うものを選ぶ
専用のレコード発送箱 複数枚・高価なレコード 箱内で動かないよう必要に応じて隙間を埋める
一般のダンボール 専用箱がない場合 面補強を追加し、余分な空間を作りすぎない
クッション封筒 レコード発送には基本的に不向き 曲げ・角潰れへの剛性が不足しやすい

高温と直射日光にも注意する

レコードは高温になる場所へ長時間置くと、反りにつながることがあります。梱包前後に直射日光が当たる場所や高温の車内へ放置せず、発送まで室内の安定した場所で保管します。

ただし、通常の宅配便で温度管理を指定できるとは限りません。できる対策は、まず発送前に不要な高温環境へ置かないことと、盤が曲がりにくいよう面で補強することです。

レコードの梱包で避けたいNG例

  • 開封済みレコードを盤ごとジャケットへ入れたまま、補強せずに送る
  • 盤を裸のままプチプチや厚紙へ直接触れさせる
  • プチプチだけで包み、板状の補強をしない
  • ジャケットより小さい厚紙で挟み、四隅を露出させる
  • 大きすぎる箱へ入れ、隙間を残したまま発送する
  • 複数枚を薄い箱へ無理に押し込む
  • ジャケットやアウタースリーブへ強い粘着テープを直接貼る
  • 直射日光や高温の車内へ長時間放置する

発送前チェックリスト

  • 盤・ジャケットの状態を確認したか
  • 開封済みなら盤をジャケット外へ出したか
  • 盤をインナースリーブで保護したか
  • 水濡れ対策をしたか
  • ジャケットの四隅まで板状の補強材で守れているか
  • 外箱の中でレコードが大きく動かないか
  • 箱を押したときにレコードへ直接圧力が伝わりすぎないか
  • 複数枚の場合、箱の強度と重量に無理がないか
  • 外箱を確実にテープで封かんしたか
  • 梱包後のサイズ・重量を確認したか

梱包後は、発送前に荷物のサイズも確認しましょう。宅配便のサイズ区分や測り方は「宅配便サイズの測り方」で詳しく解説しています。

レコードの梱包でよくある質問

盤はジャケットから出して送った方がいいですか?

開封済みのレコードでは、盤をジャケットから出してインナースリーブへ入れ、ジャケットの外側に重ねて送る方法が一般的です。

輸送中に盤の縁がジャケット内側へ当たり続けるのを防ぎ、シームスプリット対策になります。

プチプチだけで送っても大丈夫ですか?

おすすめしません。プチプチは衝撃をやわらげますが、曲げへの剛性は十分ではありません。

厚紙やダンボール板で両面を挟み、さらに外箱へ入れる方が安全です。

未開封レコードもジャケットから盤を出すべきですか?

未開封品を発送のためだけに開封する必要はありません。未開封状態を維持し、外側から防水・面補強・角保護を行って発送します。

EPとLPを同じ箱へ入れてもいいですか?

同梱できますが、サイズ差による段差へ荷重が集中しないよう、仕切りや補強板を使います。

また、小さいEPが箱内で移動しないよう個別に固定してください。

レコード用の専用箱がない場合はどうしますか?

レコードより大きいダンボール板2枚で両面を補強し、その状態が入る丈夫なダンボールを使います。

余った空間は緩衝材で埋め、箱の中で動かない状態にします。

まとめ

レコードの梱包では、盤を擦れから守る → 開封済みならジャケットと分ける → 防水する → 厚紙で面補強する → 丈夫な箱の中で動かないよう固定するのが基本です。

LPは薄く面積が大きいため、柔らかい緩衝材だけではなく、板状の資材で曲げと角を守ることが重要です。

EPや複数枚でも基本は同じですが、サイズ差や重量に合わせて外箱と固定方法を調整しましょう。

参考:FedEx「How to Pack & Ship Vinyl Records」、Shopify「How To Ship Vinyl Records Safely」、レコードシティ「レコードの正しい梱包方法」、ヤマト運輸「荷物の梱包方法の基本」(2026年9月19日確認)